2回にわたってお話しした債券投資と株式投資に続く最終回は、不動産投資信託(REIT)についてです。
定期的な賃料収入が魅力のREITの基本をお話しします。
この3つの商品をご自分のリスク許容度などに応じて配分し、上手にiDeCoで運用していただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。
不動産投資信託(REIT)とは
REITとは、Real Estate Investment Trustの略で「リート」と呼ばれています。もともとはアメリカで生まれたものですが、2001年に日本で誕生しました。日本版をJ-REIT「ジェイリート」と呼びます。
仕組みとしては、REITが投資家から集めたお金や銀行からの借入金でオフィスビル、商業施設、マンション、ホテル等の不動産を購入し、賃貸収入や売却益を「分配金」として投資家に分配する金融商品です。
REITは証券取引所に上場していて、投資家はREITが発行する投資証券(株式のようなもの)を売買するのですが、分類上は投資信託になります。
現在64銘柄のREITが上場しています。REITごとに、オフィスビルに特化したり、ホテルに特化する投資方針をもつなど、投資対象の不動産は様々です。
なんか複雑ですよね(^_^;)
REITについては下記のサイトでも詳しく説明されています。
REITのメリット
現物の不動産に投資をすると、①何千万円のお金が必要になる、②いざ現金化したいとなっても時間がかかり(買い手がすぐに見つかるかわからず)流動性が低い、などの特徴があります。
しかし、REITであれば、①少額から投資出来る(10万円台の資金でも出来る。)、②証券取引所に上場しているので流動性が高い、というメリットがあります。
また、株式投資や債券投資に対してのメリットとして、①株式投資ほど値動き(リスク)は大きくない、②債券投資よりは利回りが高い(REITの平均分配金利回りは、12月27日現在で3.58%)、などがあげられます。
参考として、不動産投資はインフレに強いです。
インフレとは物価が上がりお金の価値が相対的に下がることです。
例えば1個200円で買えるケーキが、10年後には1個300円になることを言います。
しかし不動産はインフレが起きたとしても、不動産価格も家賃も連れて上がるので、インフレに強い(インフレ対策になる)といえます。
iDeCoで運用するREITファンドとは
iDeCoで不動産投資をする際は、REITに投資をする投資信託(REITファンド)で運用することになります。
REITファンドには、J-REITだけではなく海外のREITに投資をしているものもあります。
個別のREITに投資するよりも、①分散投資の効果がある、②更に少額で投資することが出来る、メリットがあります。一方で、信託報酬が発生するというデメリットがあります。
まとめ
REITについてお話ししました。
いかがでしたか?
仕組みはやや複雑なところもありますが、安定的な賃料収入がある点からiDeCoで老後資金作りをするには有用だと思います。
以前もお話ししましたが、
株式投資→ハイリスク・ハイリターン
REIT →ミドルリスク・ミドルリターン
債券投資→ローリスク・ローリターン
と一般的に言われています。
ちなみに私が2006年に初めて投資をしたのがREITでした。
平均利回りが高く、安定収入がある点で魅力を感じました。
その後、リーマンショックで評価額が激減しましたが、そのタイミングで買い増しをしました。
現在ポートフォリオの95%がREITになっています。
分散投資の点では反面教師になりますね(^_^;)
皆さんは株式、REIT、債券をうまく配分してiDeCoで運用していただけたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。