花粉症の辛い時期が間もなく本格化します。
関東地方は毎年ゴールデンウィーク直前に花粉が終息するので、2カ月間の長い闘いです。
私は毎年、2月下旬と3月下旬に耳鼻科へ行き、それぞれ1カ月分の内服薬、点眼液、点鼻液をいただきます。
しかし、今年は耳鼻科に行くのではなく、最近気になっていた「セルフメディケーション税制」対象になるスイッチOTC医薬品を購入しようかと思っています。
そこで今回は、スイッチOTC医薬品の購入が、耳鼻科で処方される内服薬と比較して節約になるのか書いていきます。
よろしくお願いします。
セルフメディケーション税制とは
厚生労働省のホームページでセルフメディケーション税制について詳しく説明されています。
セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)は、医療費控除の特例として、健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができるものです。
出典:厚生労働省のホームページ
軽い風邪や花粉症など、ただちに命に係わるような重症でなければ、自分自身で責任を持って健康管理を行うべきである、という趣旨なのでしょう。
厚生労働省「最近の医療費の動向」によると、平成30年度で
医療費 42.6兆円
1人当たり医療費33.7万円
となっています。
今後、高齢化が進むことで医療費の増加が予測されますが、セルフメディケーションの促進により少しでも歯止めをかける狙いがあると思われます。
税制による具体的な節税額の計算例を挙げます。
1年間で12,000円以上のスイッチOTC医薬品を買うと、超えた分が所得控除されます。
年間20,000円分のスイッチOTC医薬品を買ったとすると
20,000円-12,000円=8,000円(所得控除額)
なので所得税率20%、住民税率10%の方の場合
所得税の節約額8,000円×20%=1,600円
住民税の節約額8,000円×10%=800円
合計2,400円の節税となります。
1ヶ月分の内服薬と目薬が買えますね。
内服薬の金額を比較してみました
まず耳鼻科で内服薬を処方してもらった際のおおよその価格です。
上の写真は、昨年の耳鼻科と処方箋薬局の 30日分の領収書です。
わかりやすくするために、「調剤明細書」より調剤基本料1と薬学管理料の合計点数を、ビラノア錠、アラミスト点鼻液、アレジオン点眼液の調剤料と薬剤料の和で案分して計算します。同様に、耳鼻科の診療代も案分します。結果は、
ビラノア錠20mg(内服薬) 1,248円
アラミスト点鼻液27.5μg 56噴霧用 3mg6g 1,528円
アレジオン点眼液0.05% 752円
となりました。
ビラノア錠20mg(内服薬)は1日1回空腹時に服用します。眠気の副作用が軽減されているようです。
ちなみにビラノア錠20mgの薬価は、1錠72.5円です。
薬価とは、医療用医薬品(医師が処方する医薬品)の公定価格のことです。公的な医療保険が適用される医薬品の価格は、すべて国(厚生労働大臣)が決めています。
出典:Answers
理論的には、ビラノア錠20mg 30日分は
72.5× 30×0.3(自己負担3割の場合)=652.5円です。
それに薬剤技術料や薬学管理料が加算されて約1,248円となります。
続いてスイッチOTC医薬品です。
アレルギー性鼻炎のカテゴリでAmazon1位になっているアレルビ(内服薬)と比較します。
(2020年2月11日現在)
28日分ですが859円とかなり安いです(30日分で換算しても920円です。)
アレルビはアレグラFX錠のジェネリック医薬品です。1日2回服用します。
耳鼻科のメリットとデメリット
耳鼻科でビラノア錠20mgを処方してもらうより、Amazonでアレルビを購入する方が約348円安いことがわかりましたが、耳鼻科に行くメリットも考慮する必要があります。
私の経験上、耳鼻科に行くメリットとデメリットは下記のとおりです。
メリットは、
①医師に診察してもらえるという安心感を得ることが出来る点
②吸引器(ネブライザー)を使った時の爽快感が素晴らしい点
です。デメリットは、
①予約を出来る耳鼻科はあるものの一般的に待ち時間が長い点
②院内感染を起こすリスクがゼロではない点
です。
メリットの①が大きいです。セルフメディケーションは自己責任の側面があるので、医師に診察してもらえることで得られる安心感は大きいと思います。
花粉症の処方箋が健康保険適用外に?
昨年、健康保険組合連合会(以下、健保連)は、
「花粉症の治療には、効果が高く副作用の少ない医療用成分が相次ぎ市販薬に転用され、医療機関を受診しないセルフメディケーションが期待できる」といった内容で、市販薬で代替可能な薬を処方した場合、健康保険の適用外とする提言を発表しました。
2022年以降、団塊の世代が後期高齢者入りし始めると、健康保険の制度が厳しくなることが理由だそうです。
個人的には、健康保険適用外とする措置はやむを得ないのかなと思います。
詳しくは、けんぽれんのホームページをご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
耳鼻科で処方される内服薬とスイッチOTC医薬品の購入価格を比較してみました。
ジェネリックということもありますが、スイッチOTC医薬品のほうが安く購入できますね。
ただ、安いという結果だけで決めず、出来れば購入前に薬剤師に相談することをお勧めします。
また、今後は花粉症の処方箋が保険適用外になる可能性もあるので、スイッチOTC医薬品で自分に合うものを見つけることも大事だと思います。
私はAmazonでアレルビ28日分と点眼薬を買いました。
それぞれ服用してみて効果を感じないようであれば耳鼻科に行こうと思います。
花粉症の方は、自分に最適な方法で是非、辛い時期を乗り越えてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。