2020年4月1日に三井住友銀行が定期預金の金利を引き下げました。
更に4月3日にはゆうちょ銀行も定期貯金・定額貯金の金利を引き下げています。
来週以降、大手銀行(3大メガバンク)も引き下げる可能性があるので注意が必要です。
5月1日現在でみずほ銀行、三菱UFJ銀行ともに定期預金の金利を引き下げています。
今まで預貯金の金利は低かったのに、更に低くなったんだね
他の銀行の金利の動きにも注意が必要ですよ。
今回は、預貯金金利の比較と、マイナス金利政策について書きたいと思います。
よろしくお願いします。
大手銀行(3大メガバンク)の金利比較
4月1日に三井住友銀行が定期預金(スーパー定期)の金利を引き下げて
0.002%(預入期間1か月~10年)となりました。
スーパー定期
改定前0.01%→改定後0.002%
100万円を1年間預けた場合の利息(税引き前)は
改定前(3月31日まで)は100万円×0.01%=100円だったのが
改定後(4月 1日から)は100万円×0.002%=20円となります。
5分の1になってしまいましたね。
ちなみに普通預金の金利は0.001%なので
100万円×0.001%=10円となっています。
改定前 金利0.01% |
改定後 金利0.002% |
普通預金 金利0.001% |
|
---|---|---|---|
100万円預入時の 利息 |
100円 | 20円 | 10円 |
実際は利息から20.315%の税金が源泉徴収されます。
普通預金と比べると定期預金の利息は2倍付きますが、ほぼ魅力はないものと思います。
4月3日現在の大手銀行(3大メガバンク)とゆうちょ銀行の定期預金金利は次のとおりです。
三菱UFJ銀行 | みずほ銀行 | 三井住友銀行 | ゆうちょ銀行 | |
---|---|---|---|---|
定期預金 金利 |
0.002% | 0.002% | 0.002% | 0.002% |
預金金利の推移
10年前の金利をゆうちょ銀行の通常貯金、定期貯金で比較すると次のとおりです。
通常貯金 | 定期貯金 | |
---|---|---|
2010年 4月3日 |
0.05% | 0.20% (5年定期) |
2020年 4月3日 |
0.001% | 0.002% |
この10年間で通常貯金が50分の1、定期貯金が100分の1まで金利が下がっています。
長らく低い金利が続いているのは、マイナス金利政策の影響によるものです。
マイナス金利政策について簡単に説明します。
物価と金利の関係について
日本銀行はデフレ脱却を目指してマイナス金利政策を続けています。
マイナス金利政策とは、銀行が日本銀行に預ける預金金利をマイナスにすることです。
銀行が日本銀行に金利を支払わなければならなくなるため、企業への貸し出しや投資に資金を回すきっかけとなります。
マイナス金利政策とは、銀行が企業への貸し出しや投資に資金を回すきっかけにするもの
マイナス金利政策について詳しくは、日本銀行の「5分で読めるマイナス金利」をご覧ください。
デフレ(デフレーション)とは物価が下がっている状況のことで日本はデフレが続いています。
物価が上がれば、消費者はお金を持ち続けるよりも、物を持つことに価値があると感じるため購買意欲が高まります。
購買意欲が高まると、一般的には貯蓄志向が減るので金利は上がります。
また、購買意欲が高まって景気が良くなると、会社の売上が増えて設備投資への意欲が高まるため、金利は上がります。
・物価が上がる→購買意欲が高まり貯蓄志向が減る
→銀行は貯金をしてほしいので金利が上がる
・景気が良くなる→会社は売上が増え設備投資への意欲が高まる
→銀行への貸し出し需要が高まるので金利が上がる
デフレから脱却すれば景気が良くなって金利も上がります。
金利について
金利とは、1年間預金した時に、預けた金額に対して受け取れる利息の割合をいいます。
例えば定期預金に100万円預金した時に、受け取った利息が10,000円だったとすると
10,000円÷1,000,000円×100=1%となります。
注意が必要なのは、1年間預金した時の利息の割合であることです。
例えば「3か月定期預金で金利4%」というキャンペーンに100万円預金したとします。
1,000,000×4%=40,000円ですが、これは1年間預金した場合です。
3か月だと1年の4分の1なので
40,000円÷4=10,000円となります。
実質は金利1%で計算することになるのです。
100万円を金利4%のキャンペーンに預金した場合、預入期間ごとの金利と利息は次のとおりとなります。
(利息は税引き前の金額です。)
預入期間の金利 | 利息 | |
---|---|---|
1か月定期 | 0.33% | 3,333円 |
3か月定期 | 1% | 10,000円 |
6か月定期 | 2% | 20,000円 |
1年定期 | 4% | 40,000円 |
キャンペーンの金利は預入期間に注意してくださいね。
まとめ
いかがでしたか。
定期預金の金利引き下げについて書きました。
長らく続くマイナス金利政策で、預貯金での資産運用はより一層難しくなっています。
今後はつみたてNISAや、iDeCoによる長期・積立・分散投資や、ネット銀行などを活用した少しでも高い金利での運用が必要になります。
つみたてNISAや、FP(ファイナンシャル・プランナー)がすすめるセゾン投信の長期・積立・分散投資についてはこちらの記事を是非ご覧ください。
また、イオン銀行や住信SBIネット銀行の普通預金の金利をお得にする方法は、こちらの記事を是非ご覧ください。
定期預金の金利低下は、預貯金以外での運用を考えるキッカケになるね
投資での運用や、ネット銀行をうまく活用して少しでもお金を増やしましょう
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。